お知らせ: 修正されました。
前回の開発の手引きを参考に。
前提条件
- 100 GB以上の空き容量のあるSSDを搭載したx64のWindowsを持っていること。
- メインメモリ 8GB 以上で、CPUが高速に動作すること。マルチコア必須。メニーコア推奨。
- Visual Studio 2022 と Git をインストールしていること。
あまり足切りをしたくないですが、快適に開発するならこれくらい必要です。新しくPCを買うなら性能に余裕がある方がいいでしょう。
操作手順
- 適当なフォルダで
git clone https://github.com/reactos/reactos/
を実行し、生成されたフォルダreactos
の中身を見る。そしてスタートメニューからVisual Studio 2022の Visual Studio Prompt (x64 Native)を開いて
2. CD
コマンドでreactos
のあるフォルダに移動し、次の環境変数設定を行うこと。
set PATH=C:\RosBE\bin;%PATH%
set M4=C:\RosBE\bin\m4.exe
set BISON_PKGDATADIR=C:\RosBE\share\bison
3. configure.cmd Ninja -DCMAKE_TOOLCHAIN_FILE:FILEPATH=toolchain-msvc.cmake -DARCH:STRING=amd64 -DCMAKE_BUILD_TYPE=Debug -DDLL_EXPORT_VERSION=0x600 -DENABLE_ROSTESTS=1 -DENABLE_ROSAPPS=1
を実行。
4. CD
コマンドで生成されたフォルダ output-VS-amd64
に移動。
5. ninja bootcd
などを実行して、目的のターゲット(bootcd
、livecd
など)をビルドする。
インストール
VirtualBoxにamd64版をインストールする場合は、「Other Windows (64-bit)
」を選ぶとよいでしょう。
ReactOS起動時にCOM1につなげる必要があるかもしれません。シリアルポートの設定で「\\.\pipe\com1
」を指定してデバッガのWinDbgでカーネルデバッグ開始してからReactOSを起動してください。

バージョン表示が「amd64」になっていれば成功です。
注意
- 基本的に大規模OS開発は様々な処理に時間がかかります。時間のかかる処理は、緑茶でも飲んでお待ちください。処理が早く終わるように工夫しましょう。
- ReactOS x64は、WoW64が未実装のため、x86 exeを実行できません (2025年6月3日現在)。
- x64は、amd64の別名であり、64ビット版です。32ビット版ではありません。x64 exeは32ビットのOSでは動作しません。
- 現在のディレクトリは、「
start .
」(スタート、スペース、ドット、エンター)で開けます。 - Gitは分散型のバージョン管理システムですので、ローカルに複数個のレポジトリを作成しても構いません。x86とx64のローカル レポジトリを分けて運営することも可能です。
- 参考1:
https://reactos.org/wiki/AMD64
- 参考2:
https://github.com/reactos/reactos/blob/master/.github/workflows/build.yml
連絡先
- 何かありましたら、片山博文MZ
katayama.hirofumi.mz@gmail.com
まで連絡ください。